Lovelydoll/Wildmachine 制作裏話

新作のダウンロードやプレイ有難うございます!
年末になだれこみバタバタしてしまいましたが
改めて無事に完成&公開できたことを嬉しく思います。

少しずつ感想やアンケートも届き始めて
ひとつひとつどきどきしながら拝見させていただいてます!
拍手やOfuse下さった方も有難うございます!(;人;)

今回ほぼ水面下で動いていた企画でしたので制作中の裏話?などをまとめてみました。
恥ずかしいくらいの浮かれ長文語りな上本編のネタバレなども含まれますので
まだこれからプレイされる予定の方はご注意ください。

Lovelydoll/Wildmachine 制作裏話

<きっかけとか始まりのお話>

ゲーム内のあとがきにも書きましたが、
今回のゲームで使用している主人公とノルディックの立ち絵は
元々offoffさんで配布されていたグラフィック素材でした。

「純正優男」の制作が終盤に差し掛かっていた頃にそちらに出会い、
速攻一目惚れをして次はこのキャラで何かゲーム作りたい!と思い立ったのがきっかけです。
一昨年に「さまーすぱいすさもなー!」の制作で使用したSMILEGAMEBUILDERも
それ以降色々な新機能が追加されていたので試したかったこともあり、
さくっと遊べるような3Dゲームを作ろう!と短編モノで企画を立てました。

そしてoffoffoの壱川さんへ素材をお借りする旨とキャラの3Dモデル化の是非をお伺いした所、
快く承諾下さった上に有難すぎるお言葉もいただき、
ついつい調子に乗って立ち絵の追加をお願いしたりとどんどん巻き込んでしまいました。

<キャラクターの立ち絵のお話>

主人公とノルディックの立ち絵は本来血縁設定で作成されていたデザインを
今回の設定に合わせてカラーを変更してもらったり壱川さんに色々手を加えていただいてます。

追加の立ち絵は初めはフクロウのみで、簡単な設定だけお渡しして自由にデザインをお願いしたら
数時間後には凄い情報量のラフが届いて翌日には超絶クオリティの完成品が納められるという
とんでもない仕事の速さにひたすら圧倒されました!
それまで自分の中で全く外見イメージが沸かなかったフクロウ像が
すっと入り込んで一瞬で完成した瞬間でした。

初期の企画段階では登場キャラクターは主人公、ノルディック、フクロウの3人のみで
攻略対象はノルディック固定の100万稼いだらエンディングという短編モノでした。
しかしフクロウのキャラデザインが個人的に好みすぎて攻略対象にしたくなったのと
その後無駄に広い街のマップを作り終えた辺りで
何かこれだけで終わるのも勿体ないな…と感じ始めて
軽率にサブキャラを増やしたりして物語を広げていきました。

ダヴィ、ラキ、フェイ、エルマ、ネリーはその過程で生まれたキャラでしたが
さすがに立ち絵5人追加はな…と悩みつつも思い切ってお願いしたら
これまた素晴らしい立ち絵をあっという間に作成して下さいました!
サブキャラは自分がデフォルメでざっくりと描いたラフ絵を元に
壱川さんがリアル等身で細かい部分まで再構築してデザインして下さってます。
幼女からおじさんまで幅広いキャラクターを洗練されたセンスとタッチで
見事に描いてくださった壱川さんには本当に感謝と感激でいっぱいです。
おかげで世界観も一気に膨らんで賑やかで楽しいゲームとなりました!

自分の絵じゃないとシナリオを書くときに妙な気恥しさが発生せず
自由に好き勝手動かせるという解放感と新鮮さがありました!
さらにはこの華やかで美麗なキャラグラを常に拝みながら組み込みができるという
贅沢な幸せ環境に作業中は本当に楽しくて楽しくて顔がにやけっぱなしでした!

これまで自分で立ち絵や顔グラを描くときは基本的な喜怒哀楽驚照をまず作って
シナリオを見ながら必要な表情差分を都度増やしていくというやり方をしてましたが
壱川さんの表情差分の作り方は、眉、目、口の各パーツを色んなパターンで描いて用意して
それらを自由に組み合わせればどんな表情も好き作れてしまうという
とても機能的な方法で感動しました。
勿論ベースは各キャラの設定や性格などを考慮して
目つきや口の開き方など個性的に描かれているのですが
そこに頬染めや顔影パーツを加えると善人面から悪人面まで自由自在に作れてしまうので
試しに遊んで見ているだけでそのキャラの人間味がどんどん溢れてきて
おかげでシナリオを書くときもぐいぐい深いところまで入っていけたと思います。


<3Dモデル制作のお話>



今回のキャラクターモデルはSGBの公式DLC素材を改変して作ったものです。
そのまま使ったのは手足と前髪くらいで他は新たにメッシュを展開し直してパーツを増やしたり
壱川さんのキャラデザインを少しでも再現できるよう限界までこだわって制作しました。

自分でキャラ絵を描いていたらまずモデル制作ありきで楽なデザインに走っていたと思うので
壱川さんのおかげで今回モデリングのスキルも
かなりアップできたのではないかなと自分で勝手に感じてます!
特にフクロウは細かいパーツが多くて大変でしたがとても楽しかったです!



レース用モデルはキャラとマシンふたつのモデルを組み合わせてます。
レース画面は全体を写すためにカメラを遠くしてるので解りづらいですが
乗り方や走り方などキャラによって個性が出るようにこだわって作りましたので
エンディング後も是非遊んでいただけらたなと思います。

モーションはすべて自分のキャライメージで動き方を想像しながら制作しました。
3Dゲームの利点は2Dに比べてアニメーションが量産しやすく
より人形劇が作りこめるという所にあるので、
立ち絵と共に色々な感情表現が伝わるようメイン3人のモーションは40種前後作ってます。
ただ、SGBの仕様上基本プレイヤーとひとつのイベントしか動かせないという縛りがある為、
3人以上を動かそうとすると一人喋るごとにイベントページを切り替えて…
みたいな複雑な処理になるのでそれを避けて複数人が登場するシーンは
ほとんど動かせなかったのが反省点です。

モブキャラもベースは同じ素材ですがデザインはすべて自分で起こして作りました。
マシンレースの観客など少しでも賑やかな雰囲気を出したくて
街の住人、観光客など老若男女色違いも含めると計36体ほどあります。
本当はもっと街にもたくさん置いてワイワイさせたかったのですが
ただでさえ重いマップがさらに重くなりすぎるのであの辺りが限界でした;
しかし作ってる時は無意識でしたが改めてモブを色々確認すると
姉弟と兄妹とリア充カップル率の高さ…完全に自分の趣味が出てますね!

<各所の自作システムのお話>

今回のゲーム内要素にあるバトル、レース、カードゲームは
SGBのイベントコマンドを駆使して一から自分で組んで作りました。
システムは単純ながらも中の処理はとても複雑なことになっていて
安定するまでかなり大変でしたがサクッと遊びやすい感じに仕上がったかな?と思ってます。
サポートバトルのキャラの位置ずれだけがどうしても直しきれなかったのが心残りですが
女の子がメインで戦ってイケメンがサポートするという構図が好きでどうしてもやりたかったのです!

<物語についてのお話>

無駄に重い設定やバッドエンドも存在しますが
自分が基本ハピエン厨なのでほのぼの風味なシナリオに落ち着きました。
悪の組織など闇が垣間見える要素はありますがそれらを解決するのが目的の話ではなく、
そういったものに影響されながらも今自分の出来る範囲で大切なものを守りながら
この街で前向きに生きて行こうというのがコンセプトでした。

心を持った人形が人との関わりで成長していくという王道シチュエーションですが
今回の主人公は元々人と同じような感情を持った精霊が
人形に宿って好きに動いているという設定なので最初からオーバーリアクションで
大胆に感情表現をしまくるキャラでとても動かしやすかったです。
戦闘もアグレッシブな格闘モーションで爽快感を味わえるようなノリを目指しました。
メイン二人は一応エピローグで色気のある展開に…したつもりですが
異種間恋愛への葛藤とか抵抗とか皆無のお花畑エンドで
乙女ゲーとしては果たしてこれで良かったのか…。
2人が幸せならいいじゃない!みたいなてきとうなノリですみません!

人形劇は実際の動きや間を一緒に作っていく方が効率が良い為
今回は数か月くらい素材を作りながら脳内だけでシナリオを組み立てて
最後一気にエディタに直打ちしながら書き出すという初めての試みをしました。
なので最終的な容量はどれくらいになったのか分からないのですが
各キャラの会話イベントなども含めると今までで一番書いた気がします。

<各キャラクターへのコメント>


◆主人公
選択肢以外喋らない無個性タイプのつもりでしたが
モノローグではしっかり主張するし感情表現も豊かでそこそこ個性がある感じになりました。
世間知らずで無邪気な幼子を周囲のキャラクターが常にお世話してるようなノリになってしまいましたが
タイトルの通り可憐な人形の見た目と野性的に動く機械という2つの印象は上手くつけられたかなと思います。
本体は形のない精霊体ですが、人形ビジュアルの方は既にあるキャラグラフィックから
色々設定をつけて構築するのが楽しかったです!
エルマの元で改造されてリアルな裸体ともち肌を持つという無駄にエロゲーみたいな進化を遂げましたが
お人形相手でも結婚してくれそうなメンズ二人へのサービスのようなものです。

ノルディックへの感情は家族愛的なものでフクロウに対してはライバル意識を持っている
という初期設定から以降は選択肢などでプレイヤーさん好みに展開してもらうという感じに作りました。



◆ノルディック
多感な時期にショックな出来事に遭い人が変わってしまったという
よくある悲劇のヒーロータイプですがシリアスな雰囲気は一瞬しか保てませんでした…。
常に発明に没頭してるメカヲタですが、綺麗好きで身の回りはきちんとしてる几帳面な性格なので
工房の中もすっきりとした感じに作りました。
こちらも主人公同様先にあったキャラデザインを元に構築しているので、
清潔感漂うかっちりとした服装など隙の無いイメージからその辺りの設定が生まれました。

突然自分の作った機械人形が動き出して困惑するものの
無邪気で自由奔放な主人公を見ているうちに徐々に閉ざされた心が変化していく…
という感じを出したかったのですが若干こじらせてひねくれているだけで元は好奇心旺盛な天才キャラなので
結果的には100万稼ぐと速攻笑顔を取り戻してドヤ顔するチョロいヒーローになってしまいました。
主人公に対しては半分は自分の作品ということもあって親心のようなものがベースにありますが
エンディング後も毎日振り回されながらツンデレ発揮していくのではないかなと思います。


◆フクロウ
ぱっと見は年齢不詳の自由で掴みどころのない青年ですが
辛い過去を背負いながら大切なものを失い続けても
希望を捨てず自分の中で常に幸せな道を探そうとする情熱を秘めたキャラです。
しかしこれまで永く生きてきた経験上あらゆる決断力が早く
切り捨てる時は容赦のない一面もありという感じです。
若干寂しがり屋な面もありガラクタでもなんでも周りにモノを集めて置くのが好きで
ジャンクショップはごちゃごちゃと物で溢れてる感じに仕上がりました。

キャラデザインの情報量が凄いお気に入りです。
細かいアクセサリーや小物に重量感のある外套に包まれた隙の無い感じが
なかなか入り込めないガードの硬さを表していて燃えました。

エピローグのフクロウverでは唐突にやたらと攻めてきますが、
自分に対して変化を見せる主人公が面白くて可愛いので構いたいという
精神の元にあるだけであの次点ではそこまで主人公に惚れ込んではいないです。
が、その後一緒に過ごして情が増せば増すほど大切に尽くしてくれるタイプだと思います。

◆シュララ
世話焼き委員長タイプの友人…というよりは母親のような?
序盤の右も左も分からない主人公のサポ―ターとして活躍してくれました。
後半はほとんど登場しませんでしたがずっと主人公を見守ってくれているキャラです。
精霊には性別という概念は無く、人の真似をして名前も性別も
自分で好き勝手つけて楽しんでいるという設定が作中でも語られています。
なのでシュララもママでも女友達でもオネエでも好きなイメージで見てもらえたらいいなと思います。


◆ダヴィ
まだ30代なのに枯れたおじさんです。
20歳で形だけの結婚して働くために色々やりたいこと諦めた生活を
10年以上も続けてたら自然とそうなるのではないかな~?と思いながら書いてました。

立ち絵の咥え煙草で無気力な感じがとてもお気に入りです。
若い頃は間違いなくクールなイケメンの気配!
その面影を残しつつ渋さを増した風貌がたまらなく好みです!

物語の中では唯一主人公周りと関わりのないフリーなキャラです。
枯れたおじさんと活き活きとした若い少女という正反対の立場で
お互い影響されながら友好関係を深めるというほのぼのとした構図が書きたかったです。
パパ(を養ってあげる)活みたいな感じになってしまいましたが…。
思えば自作品で中年キャラを書いたのは初めてで新鮮でした。
偽装結婚の行方は敢えて曖昧なまま終わりましたが
プレイヤーさんの好みで補完していただければなと思います。


◆ラキ
裏表のありそうな童顔ショタ風味な外見にして実際はとても重い過去を持つ苦労人です。
ノルディックと似た環境にありながらも歪むことなく前向きに努力してきたキャラですが
フェイの存在など周囲に支えられてきたことを理解している為
その分自身も他人想いで情が厚く面倒見の良い性格になっています。

初期設定ではもっと偉そうで嫌味っぽい毒舌キャラでしたが
キャラデザインが思いのほか自分の性癖全開の気品漂う美男子風できたので
大興奮のあまり方向転換して趣味を詰め込んでしまいました…。

主人公に対しては序盤全力で危険視してくるしその後も人形扱いは変わらないという
ブレの無さは時にデリカシーの無さも同時に発揮してしまってますが
歳も同じなので良い友情関係を築いていけるのではないかなと思います。


◆フェイ
街で人気のトップアイドルレーサーで、序盤は正体を隠して出てくるのですが、
サブキャラということもあってそこまで盛り上げてグリフォンの存在を伝えるような
イベントも作らなかったので上級レースで出てきても
正直ふ~ん?という印象にしかならなかったと思いますw

キャラデザはいかにもモテそうなスポーツマン風イケメンで大興奮でした。
スケベ設定は元からありましたがそれをお伝えしたわけでもないのに
スケベ顔に仕上がってきた時は壱川さんに感動を覚えましたw
ちなみにプライベートスタイル差分は最初お願いするのをど忘れしてて、
まぁ数回ちらっと登場するだけなのでということで
壱川さんにお許しを頂いて私が根性で描かせていただいてます。

主人公に対しては外見の可愛さと物珍しさと
レース仲間としてのライバル意識で好意的にぐいぐい来ますが
基本誰に対しても懐くタイプで精神も幼い為
天真爛漫な弟キャラのようなポジションで末永く仲良くしてくれそうな気がします。


◆エルマ
美人でしたたかなお姉さんです。
物語での立ち位置は主人公をリアルな女の子に改造するというお色気担当でした。

キャラデザインは落ち着いた品のある艶やかなお姉さんで
立ち絵の身体のラインやポージングなど
まさに理想通りで興奮しました(毎回興奮しすぎである)

過去に恋人を亡くしているという重い設定持ちですが
独りでも大切な人を想いながら自分の信念を貫いて
元気に楽しく生きる喜びや女性の逞しい強さを書きたかった次第です。
いずれ主人公がこの先周囲の人々との別れが訪れた時
エルマの言葉を思い出して自分らしい選択をするのではないかなと思います。


◆ネリー
目は見えないけれど街を愛する心優しい少女です。
主人公の妹的な癒しポジションです。

キャラデザインはとてもピュアで可憐な雰囲気で常時癒されました。
目は閉じている2パターンしかないのですが
眉や口の動きだけで感情豊かな表情差分を作れたのが感動です!

本編では明確に書きませんでしたがフクロウと同じ種族の生まれです。
両親がフクロウと同じく襲撃された故郷から逃れてきて
まだ幼いネリーがこの先狙われることがないようにと
精晶眼の力を奪い誰かに拾ってもらえるよう街に放して離れ
その影響で記憶や視力を失ったという経緯があります。
フクロウはなんとなく気づいているので気にかけて見ています。
本編でその辺りを書こうか迷いましたがあまり暗い話ばかりになっても
あれなので明るい感じになりました。
おかげで兄がただのモンペになってしまいましたが…。
兄は一応「ニール」という名前も設定上はありましたが出さずに終わってしまいました。

公開後に壱川さんが可愛いネリー兄妹のイラストを描いてくださったのですが
兄が凄いインテリイケメンに仕上がってますのでTwitter必見です!

<いろいろまとめ>

これまでぼっち制作しかしてこなかった自分にとって
誰かと一緒に制作するというのは初めての事で、本当に多くの感動をいただきました。
壱川さんは立ち絵の制作以外でも日々私の進捗を見守って下さり
色々なコメントを寄せてくださったり制作中も公開後もいっぱい支えていただいてます。
壱川さんとのやりとりの中で生まれたものは多く
それらはすべて作品の中に込めることができたのではないかなと思います。
制作中なかなか思うように進まなくて本当にこれ完成できるのかな…と
途方に暮れてた時もありましたが、
これだけの規模のゲームを半年という期間で作り上げることができたのは
壱川さんをはじめ日々応援してくださった方々のおかげです本当に感謝です!

とりあえずゲームは完成して一区切りつきましたが
また今後も追加アップデートなどで長く遊べる作品にしていけたらなと思います。
超絶長文語りをここまで読んで下さり誠に有難うございました!


以下おまけの没ったスチルラフなど

幼少期のノルディックとフクロウ
フクロウイベントの回想シーンで入れる予定でしたが
一瞬で過ぎるシーンだった為まぁ無くてもいいか…と没りました。


クライマックス用に描いたもののシナリオごと没ったもの。
初期はラストバトルは2人で戦って最後崖から落ちるノルディックを風の力で助けるという
流れでしたが人形劇が難解すぎた為ぼっち戦闘に…


何のシーンに向けて描いたのか思い出せませんが多分シナリオごと没ったラフ
ノルディックが縛られてるようにしか見えない…


これもやたらと密着度が高いけどシナリオごと没ったシーンのラフ

スチルは最初バッドエンドや途中のイベントにも色々入れる予定で
壱川さんの負担を減らすために自分で描こうと気合を入れたものの
やはり立ち絵のクオリティとの格差に耐えられず
最終的にエピローグの2枚だけになってしまいましたが愛だけは込めました!
壱川さんに「華里さんの描くノルディックは桜に攫われそう」
と言われたのがずっと忘れられなくて未だに描くたび吹き出しそうになります。